USPの作り方を事例とともに紹介
こんにちは、根本です。
突然ですが、あなたのビジネスもしくは販売している商品やサービスは、どんな人をターゲットにしていて、どんなベネフィットがありますか?これが決まっていないと、なかなか商品を購入してもらえなかったり、ターゲットにうまくメッセージが伝わりません。この記事では、ターゲットに対して簡潔にあなたのビジネスや商品の魅力が伝わるUSPというものを事例と共にご紹介していきます。ステップバイステップで作り方もご紹介しているので、実際に作成してみてください。
USPとは?
USPというのは、Unique Selling Propositionの略(Unique Selling Pointという場合もあるみたいです)で、ロッサー・リーブスによって提唱された概念です。意味は、競争優位性とか自社の強みです。あなたのビジネスのコンセプトを簡潔にわかりやすくまとめたものです。特に、競合がたくさんいたり、ビジネスを始めたばかりの時とかは設定しておくと、他社と差別化を測ることができます。
例えば、あなたが英語のジャンルに参入しているとします。でも、英語のジャンルといってもターゲットや目的は様々です。中学生に向けに高校受験用の英文法を教えているのか、それとも高校生向けに大学受験対策をしているのか、サラリーマン向けに英会話を教えているのか。ターゲット・目的が異なれば、当然訴求ポイントも違ってきます。それを設定しておくことによって、適切なターゲットにメッセージが届くので、商品やサービスの購入にこぎつけることが出来るわけです。
USPの事例
以下では、有名な企業の優れたUSPをご紹介しますので、チェックしてみてください。
Apple
AppleはiPodとかiPhoneなどのスタイリッシュな音楽プレイヤーやスマートフォンを世に送り出していますが、最初のiPodが販売されるときのUSPはこちらでした。
あなたのポケットに1,000曲を。
それまでは、CDを入れて聞くようなポータブルプレイヤーがありましたが、小型でHDDに保存できるタイプのものはなく、コンパクトにも関わらず、たくさんの曲を持ち運べるようになったというベネフィットを伝えています。
ドミノピザ
ドミノピザのUSPはかなり有名ですよね。
熱々のピザを30分でお届けします。間に合わなければ代金はいただきません。
お客さんの悩みとして、宅配ピザを頼んでも、冷めた状態で届くから美味しくない、というそれまでの常識を覆すようなUSPになっています。
FedEx
近年は、AmazonなどのECサイトで商品を頼むと、すぐ届きますよね。僕は、Amazonのプライム会員なので、何回でもお急ぎ便を利用できるんですけど、次の日に届いたりします。東京に住んでいた頃なんかは、朝に注文して夕方に届くなんてこともあったので、とてもびっくりしたのを覚えています。それくらい、物流のスピードが速まっていますが、かつてそれほど物流のスピードが今まで速くない時に、このようなUSPを掲げていました。
大切な荷物を、安全に、そして1日で確実にお届けします。
M&M’s
お口でとろけて、手にとけない。
これは、M&M’sというチョコレートのUSPです。僕もよく小さい頃食べていました。確かに溶けないんですけど、色が手についていた覚えがあります。
QBハウス
お客様のカットに要する時間は、約10分。価格は、1,200円(税込)にて提供いたしております。
QBハウスは、ターゲットが明確ですよね。髪を染めたいとか、パーマをかけたいなど、時間をかけておしゃれにしたい方をターゲットにしているのではなく、速く、そして安く髪を切って欲しいと思っている、特にサラリーマンをターゲットにしています。
USPの作り方
Step1. ターゲットをリストアップする
これは、最も重要といっても過言ではありません。まずは、ターゲットをリストアップしてみてください。あなたの商品やサービスは、どのような方をターゲットとしているでしょうか?
Step2. ターゲットの悩みをリストアップする
次に、ターゲットの悩みをリストアップしていきましょう。これは、比較的リストアップしやすいのではないかと思います。悩みと考えるとちょっと難しいかもしれませんが、その場合はあなたが提供しているサービスでどんなことを解決することができるのかを考えてみると簡単に思い浮かぶと思います。
Step3. 競合より優れている点をリストアップする
次に、競合よりも優れている点をリストアップしていきましょう。そのためには、リサーチが必要になってきますね。Google検索などを活用して、今日を見つけ、提供している商品やサービスをチェックしてみましょう。例えば、ダイエット関係のサービスを提供しているのであれば、ライザップさんと比較したりして、どの点が優れているのかを考えてみてください。値段の安さや期間の短さ、制限の有無(食事制限の有無など)など。
Step4. ベネフィットをリストアップする
あなたの商品・サービスには、どんなベネフィットがあるでしょうか?ベネフィットは、お客さんの未来像のことだと思ってください。例えば、Appleの例であれば「音楽を簡単に持ち運べる。」というのがベネフィットに当たります。ドミノピザは、「30分以内に熱々の美味しい状態でピザを届けることができる。」というのがベネフィットになっています。このように、ベネフィットは商品やサービスを受け取った未来を思い浮かべて、どのような状態になれるのかを考えリストアップしてみてください。
Step5. 業界のトレンドをチェックする
次に、業界のトレンドについてもチェックしておきましょう。これは、競合のリサーチをする時に、どんな訴求点になっているのかをみるとわかることがあるかもしれません。マーケティングやビジネス関係で言えば、最近ではサブスクリプションが流行っていたりするので、それをUSPに加えるとタイムリーなUSPになります。ダイエット業界では、ちょっと前になりますが、糖質制限ダイエットというものが流行っていました。これも、同様に「糖質を制限して痩せましょう。」というようなUSPにしても良いですが、逆に糖質制限や食事制限をするのが嫌な人向けに、「糖質制限・食事制限なんて必要ない!」みたいにしても良いです。流行りに乗っかったり、逆に流行の逆をいったりと、トレンドをUSPに加えれば、反応率のアップも期待できるので、チェックしてみましょう。
ただ、何年も前から話題になっているものに関しては、今後廃れていく可能性が高いので、そういったものに関しては注意してください。見分けるのはちょっと難しいですが、今流行りかけていて、これからどんどん需要が高まっていくであろうものです。例えば、2019年の12月時点でタピオカ屋を始めても遅いので、次に来ると言われているものをピックアップしてみるとか。ちょっとUSPとは離れてしまう例えですが、イメージとしてこんな感じです。
Step6. 約束できることや保証をリストアップする
事例のところでもお伝えしたドミノピザのように、お客さんに約束することもありです。「30分以内にお届けします。」というのがUSPになっていますが、「20%の売り上げ改善を保証」とか「100点のスコアアップを保証!できなければ、レッスン代は返金します。」、「ウェブデザイナーとして3ヶ月以内に独立できます。」とか。お客さんに対して、約束したり、保証したりできることがあればリストアップしてみてください。
Step7. 各要素を組み合わせてUSPを作成する
では、これまでにリストアップしてきたものを使ってUSPを作ってみましょう。単体でもOKですし、リストアップしたものを2つ、3つくらい組み合わせて1つのUSPを作ってみるのでも良いです。できるだけ具体的であり、かつ、シンプルにしてみてください。
例を以下にご紹介します。
- 洗濯機で洗ってもシワにならないスーツ(Step2とStep4の組み合わせ)
- 初心者がプログラマーとして3ヶ月以内に仕事を獲得できます。(Step1とStep6の組み合わせ)
- 糖質制限をせずに自宅で空いた時間にトレーニングして月に5キロ痩せることができます。(Step2とStep5、Step6の組み合わせ)
まとめ
ということで、今回は、USPというものをご紹介してきました。ちゃんとターゲットのお客さんにメッセージが届けられるようなUSPを作成してみてください。