AIDA(アイーダ)の法則とは?売れるコピーを書くための消費者の行動プロセスも解説

こんにちは、根本耕輔です。

AIDA(アイーダ)の法則は、アメリカの広告・販売のパイオニアであるセント・エルモ・ルイスが提唱した消費者の行動プロセスです。セールスプロセスの基本としてAIDAの法則は周知されていて、コピーライティングを勉強すると、まず最初に学ぶ型の1つになっていますよね。今回はAIDAの法則についてご紹介するとともに、消費者の行動プロセスについて解説します。

AIDA(アイーダ)の法則とは?

AIDA(アイーダ)の創始者であるセント・エルモ・ルイスは、広告代理店の設立をはじめ、広告マネージャー協会の会長になるなど、当時の広告界で彼を知らない人はおらず、他界してからにはなりますが1951年に広告殿堂にも選ばれている人物です。ルイスが提唱したAIDAは、英語の頭文字を取っています。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Action(行動)

この4つです。以下ではこれら1つ1つの意味と役割を、例文を交えながらご紹介していきます。

A:Attention(注意)

まず最初の「A」は「Attention」で「注意」という意味です。どんなセールスレター、ランディングページでも、共通して、トップではお客さんの注意を引く必要があります。コピーライティングでは、3つのNot(3つの壁)という言葉が有名です。これは、「Not Read」、「Not Believe」、「Not Act」の3つです。つまり、お客さんはコピーを読んでくれない、読んでくれたとしても信じてくれない、信じてくれたとしても行動に移してくれない、ということを表している言葉です。このように、まず最初に必要なのは、お客さんの注意を引いて、文章を読んでもらう必要があるわけなんですね。

セールスレターではヘッドライン(見出し)やキャッチコピー、DM(ダイレクトメール)ではポストから取り出したときに真っ先に見える封筒に書かれている文字、電子メールでは件名が読み手の注意を引くところが該当します。

ちなみに、僕は結構ダイレクト出版さんから定期的にDMが僕の家に届くんですけど(以前に商品を購入したことがあるので。)、どうしても毎回のように封筒を開けてしまいます。この前届いた封筒には、、、

ダイレクト出版 DM

あなたが保有している権利のお知らせ

権利を完全に喪失してしまう前に、必ずご確認ください。

1月22日(火)までに開封してご確認ください

とありました。何の権利があるのか気になると同時に、その権利が喪失してしまうという不安が駆り立てられて、封筒を開封しました。他にも、大きな封筒がポストに入っていたので、取り出してみたら、やたらカランカラン音がするなということがありました。気になったので開けてみたら、中にパチンコが入っていました。多分、100均のおもちゃだったと思うんですけど、気になって絶対に開けてしまうような仕掛けになっていますよね。これは、DMの事例ですが、セールスレターやステップメールなどでも同じです。一番目がいくヘッドラインや件名で、読者の注目を一気に集めなくてはいけません。

じゃあ、具体的にどのようにして注意を引けば良いのかということですが、より手軽にできるものをいくつかご紹介します。

方法#01. よくある間違い

まず1つ目は、よくある間違いです。これは、あなたの業界で、お客さんが取りがちなことをタイトル、あるいはキャッチコピーにして伝えます。その前に、あなたの主張を決めておく必要がありますね。例えば、英会話の商品を販売していて、あなたの主張が「アウトプットが重要」みたいなものだとすると、

英語が話せるようになるために英単語を覚えたり、熟語を覚えたり、インプット中心の勉強をしていませんか?

とすると、今までインプット中心に勉強をしてきた読者が反応して続きの文章を読み進めてくれます。

方法#02. 常識を覆す内容

1つ目と若干似ていますが、今までは常識と言われていたものが、実はあまり効果がなかったとか、逆に害があったというのを伝えるやり方です。例えば、チアシードというスーパーフードがありますが、以前は一定時間水につけておかないと毒が抜けないから危ないとかって言われていましたが、それを例にすると「実はチアシードは水に浸しておく必要がなかった!?」みたいにすれば、興味がそそられます。

方法#03. 効果や実績

あとは、効果や実績を提示するというのも良いですね。例えば、「〇〇さんが100点のスコアアップに成功!」とか、ダイエット関係のサービスを提供しているのであれば、実際にお客さんが痩せた「ビフォーアフター」の画像を載せても効果がありますね。

ということで、AIDAのAでは、まず最初はお客さんの注意を引くということをやってみてください。

I:Interest(関心)

前述のAttentionで「注意」を引くことができれば、次に「関心」をもってもらわなければいけません。読み手が「注意」を引いて熱が冷め上がらないうちに、あなたが販売する商品・サービスに興味を持ってもらいます。そのためには、商品の効果を提示したり、お客さんのレビューを載せたりしても良いかもしれませんね。でも、ここで一番大切なのは「関心」を得ると同時に「共感」も得るということです。

例えば、英会話関連の商品を販売しているとすれば、

今まで一生懸命英単語を覚えたり、熟語を覚えたり、文法を鍛える勉強をしてきたのに一向に話せるようになって来なかったのではないですか?

というように、お客さんが抱えていそうな悩みを挙げて、寄り添うような感じで、お客さんに共感します。そうすると、「そうそう、こんな悩みある。」と思ってくれます。この部分では、もしあなたが自分で自分の商品を販売するのであれば、過去の自分を思い出してみてください。そして、過去に抱えた不安や悩みを素直に文章にして書き出してみてください。コピーを読んでくれたお客さん全員からは無理ですが、一定数の読者は必ずあなたに共感してくれます。

D:Desire(欲求)

「注意」、「関心」を引くことができれば、次に読み手の「欲求」をわかせます。コピーライティングやセールスにおいて、有名な言葉があります。

人は感情で物を買い、理屈で正当化する

もしかしたら、これまでに聞いたことがある言葉かもしれません。僕たちは、日頃、ちゃんと考えて物を購入していると思っていますが、意外と衝動買いしていることが多いんですね。例えば、コンビニに入って、絶対買わないといけないものを手に取って、レジに向かったけど、レジ横にあるチキンが目に入って、食べたくなってしまったとか。まあ、これは僕の体験ですが、意外と多くの方が同じような行動を取っているのではないでしょうか?

これに関連して、もう一つ、有名な言葉をご紹介します。

ニーズ(必要性)ではなく、ウォンツ(欲求)を刺激しなさい

セールスするときは、必要性を問うのではなく、人の「欲しい!」という欲求を刺激する必要があるということです。先ほどの言葉と関係してきますよね。「感情で物を買う」というのは、つまり、「欲求」が刺激されているということです。

じゃあ、その欲求を刺激するためには、一体どうすれば良いかというと、「ベネフィット」を伝えます。ターゲットが最も求めているのは、自分自身が抱えている問題・悩みが解決できるかどうかです。つまり、あなたが販売する商品それ自体には、あまり興味がなく、それを購入し、実際に使ったら、どう変化できるのかということに興味があるということです。その未来像こそが、「ベネフィット」です。

わかりやすい例をご紹介すると、ティッシュペーパーです。一般的に、ティッシュペーパーは必需品になりますので、人は「必要性」が働き、購入しています。しかし、鼻セレブのようなちょっと高めのティッシュが売れているのはなぜでしょうか?それは、ベネフィットがうまく伝わっていて、「欲求」が駆り立てられているのです。

普通の4,5箱300円程度のティッシュペーパーだと、何回も鼻をかむと、だんだん、鼻と口の間が赤くなり、ひりひりしてきます。僕は花粉症なので、よくわかります。鼻セレブなどのローションティッシュの場合は、そういったひりひりするのを解消し、快適に鼻がかめるというのを唄っています。だから、快適に鼻をかみたいと思っている消費者にウケ、ちょっと高くても売れているわけですね。

A:Action(行動)

ターゲットの「注意」「関心」「欲求」まで引き付けることができれば、あとは読み手に「行動」してもらうだけです。あなたが読み手に一番やってほしいことは「行動」してもらうことでしょう。つまり、商品やサービスをターゲットに購入してもらうということ。じゃあ、具体的にどのようにして、読者に行動を取ってもらうのか。それは、「希少性(限定性)」です。希少性というのは、コピーライティングにおける心理トリガーの一つです。具体的には、以下の3種類あります。

方法#01. 数量を限定する

1つ目は、数量を限定するということです。ターゲットは「5個限定」とか「先着10名」といった数量の限定を提示されると、早く商品・サービスを購入しなければいう気持ちになりますので、数量の限定は非常に効果があります。

方法#02. 期日を決める

2つ目は、期日を決めるということです。これは、セールではやっておかないといけないレベルのものです。インターネットを使って商品を販売している方、特に、デジタルコンテンツを販売している方は、商品の特性上、ぶっちゃけいつでも購入できます。でも、それだとあまり商品は売れないので、3日間限定とかで、期日を設けて値下げをして、今すぐ商品を購入する必要があるということを伝えるわけですね。ただし、期限を設けるのであれば、ちゃんと期日が過ぎたら商品が購入できないように、あるいは同じ値段、同じ特典はもらえないような仕組みにしておく必要があります。ずっとそのままになっていると、お客さんからの信頼を失ってしまう原因になりかねません。

方法#03. 条件をつける

3つ目は、条件をつけるということです。「商品Aを購入した方限定!」とか「栃木県限定」みたいに条件をつけることでも、購入するインセンティブを与えるきっかけになります。また、「商品Aを購入した方限定!」というような謳い文句の場合は、「商品A」の購入者しか購入できないので、優越感が生まれ、そういった気持ちが、商品・サービスの購入を促すきっかけにもなります。

ということで、Actionの部分では、このように限定性を持たせてみてください。特に、数量を限定したり、期日を設けると、「今すぐ」購入しないというインセンティブが働くのでより強力です。

それから、もし商品に保証や返金保証をつけているのであれば、そのことを最後に記載してみるのも良いです。特に、デジタルコンテンツの場合は、実態のない商品ですので、購入をためらいがちです。でも、「30日間の返金保証」みたいに、リスクがないことがわかれば、お客さんの不安を解消することにつながって、コンバージョンが上がります。

まとめ

今回はAIDAの法則についてご紹介するとともに、消費者の行動プロセスについて解説してきました。AIDAは消費者を引き付けるために順を追っていく必要がある重要なプロセスであることを知っていただけましたでしょうか。しかし、Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Action(行動)の詳細について、きちんと理解しておかなければ集客につなげることができません。

記事ではそれぞれのプロセスについての紹介だけでなく、プロセスを踏むことでどのような効果が見込めるかについても記載していますので、もう一度確認してみてください。AIDAはどのプロセスも人の心理をついているものであることを理解していただければと思います。今回の記事を参考に、AIDAについての理解を深め、あなたの集客に生かしてみてはいかがでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です